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明治時代のすき焼き?! 「大井牛肉店」の牛鍋を食べに行こう!

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グルメ 明治村ガイド

2021/08/13

明治時代のすき焼き?! 「大井牛肉店」の牛鍋を食べに行こう!

山村 咲木

記者

ライター山村 咲木

明治時代、文明開化によって日本へたくさんの西洋文化が入ってきました。その中でも、肉食の広がりは人々の食文化を大きく変えました。
いわば「文明開化のシンボル」的存在とも言えるのが、今回ご紹介する「牛鍋」なのです!

牛鍋ってなに?

「牛鍋」とは、明治時代に文明開化によって肉を食べることが流行し誕生した鍋料理。一般的に、牛肉と一緒に野菜などの具材を鍋で煮る料理のことを言います。みなさんは「すき焼き」の方が馴染みのある名前でイメージしやすいのではないでしょうか。

はじめは横浜の地で流行した牛鍋ですが、関西へ広がるにつれ「すき焼き」と呼ばれるようになりました。そのため、牛鍋(すき焼き)には関東風・関西風で違いがあり、関東風は煮る、関西風は焼くのが主流なのだとか。

そんな牛鍋を当時のスタイルでいただくことができるのは、博物館 明治村 1丁目にある「大井牛肉店」です。

ここ「大井牛肉店」では、関西風の牛鍋を堪能することができます。

お店は、明治時代に神戸元町に牛肉店として建てられた当時のまま。洋風で華やかな柱やアーチ型の大きな窓が、レトロでかわいらしいですね!明治時代にさまざまな西洋文化が取り入れられたことが、ここからもわかります。

入り口では、かっこいい鶴がお出迎え!

玄関のひさしは木製で作られており、洋風な建物の中にも和のテイストが混ざっています。

1階では、当時の牛肉売り場が再現されています。

1階の天井を見上げると、ゴージャスなシャンデリアが!

西洋風なインテリアだったり、家具だったり……。店内を見渡すと、明治時代に取り入れられた文化を知る発見があるかも。

1階から2階へつながる昔ながらの急な角度の階段は、なんだか時代を感じます。

2階へあがると、牛鍋専用の机がずらり。座布団に座る和風スタイルで、落ち着いた空間です。大きな窓から見える緑豊かな景色を眺めながら絶品の牛鍋をいただく、最高のロケーション!

机の真ん中には、炭火がセットされています。お肉の種類や人数によって事前に炭火の量を調整しているのだとか。1日中ずっと炭火を絶やさないそうです。昔の調理方法にも苦労が垣間見れますね。

牛鍋(竹)4,500円(税込)

綺麗にサシの入った牛肉が運ばれてきました!立派なお肉を前に、ワクワクが止まりません。

今回いただくのは、一番人気の牛鍋(竹)コース。飛騨牛肩ロース肉の牛鍋・香の物・ご飯・デザートがセットになった贅沢なメニューです。

まずはじめに、あたたまった鍋に砂糖をまぶします。ここで食べる牛鍋は関西風の味付け。店員さんが最初から最後まで丁寧に調理してくれます!

砂糖の上にお肉をのせ、じっくり焼いていきます。お肉がじわじわと焼けて、食欲をそそる良い匂いが立ちのぼります。

ある程度お肉が焼けてきたら、ここで「大井牛肉店」秘伝の割り下を投入。ジュワ〜っと音を奏でながら、お肉に割り下が染み込んでいきます。

しいたけやねぎ、お豆腐に糸こんにゃくなど、お肉以外の具材も綺麗に揃いました!グツグツ煮ること数分……

ご飯に生卵、香の物も揃い、文明開化のシンボル「牛鍋」のできあがり!なんと美しいビジュアルなのでしょうか。お肉と具材のバランスも最高です。たっぷり盛られたねぎが、これまたたまらない……!

お肉を溶き卵に絡めて、いただきます。

おいしすぎて、頬が落ちそう!とっても柔らかくて、ほんのり甘く上品な味わい。たくさん砂糖を入れていたので甘すぎないか?と少し不安もあったのですが、心配ご無用。秘伝の割り下に牛肉の旨みと砂糖の甘さがマッチして、最高の味付けです。

お次は、お肉にねぎを添えて白いご飯と一緒に。少しクタっとなったねぎがアクセントとなって、お肉の旨みを引き立てます。箸が止まらない……!

具材の中でもおすすめなのが、こちらのお麩。柔らかくモチっとした食感で、たっぷり染み込んだ割り下が口の中に広がります。これだけで、ご飯1杯は食べれそうです。

名残惜しいですが、ラストの一枚。お肉は時間が経っても硬くならず、柔らかくておいしい状態のまま最後までいただくことができました。

食後にはおいしいデザートとお茶で、さっぱりとお口直し。窓の外を眺めながら、牛鍋の余韻に浸ります。幸せなひとときに、お腹も心も満たされ大満足!

まるで明治時代にタイムトリップしたような空間で、極上の牛鍋を食べることができる「大井牛肉店」。

「博物館 明治村」へ訪れる際にはぜひ、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。特別な思い出になること間違いなしですよ!

INFORMATION

牛鍋 大井牛肉店

所在地

愛知県犬山市犬山北古券65-2

営業時間

11:00~17:00(L.O. 15:30)※季節によって異なる場合があります。

予算

5000円(お一人様)~

公式サイトURL

https://www.meijimura.com/gourmet/%e7%89%9b%e9%8d%8b-%e5%a4%a7%e4%ba%95%e7%89%9b%e8%82%89%e5%ba%97/

Writer

山村 咲木

記者

ライター山村 咲木

愛知県・名古屋市出身。大学ではメディアプロデュースコースを専攻し、広告やデザインについて学びました。卒業後は一般企業に就職。その傍らで、ライターとして活動中。おいしいものに目がなく、グルメな記事を中心に執筆活動を行なっています。趣味は、イラストを描くこと、喫茶店巡りをすること、映画・ドラマ鑑賞、フラワーアレンジメントなど。料理をすることも好きで、休日には手料理を家族や友人に振る舞っています。