江戸川乱歩ゆかりの地ぶらり<br>【三重県名張編】

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2022/03/27

江戸川乱歩ゆかりの地ぶらり
【三重県名張編】

メイジノオト編集部

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メイジノオト編集部

『少年探偵団』や『D坂の殺人事件』など数々の名著を残し、日本の推理小説の礎を築いた江戸川乱歩(本名・平井太郎)。明治27(1894)年に、三重県名賀郡名張町(現在の名張市)で生まれました。

そこで今回は「江戸川乱歩ゆかりの地・ぶらり」と題して、名張を巡ってきました。

「江戸川乱歩ゆかりの地」
三重県名張市編

三重県名張市にやってきました。

近鉄特急で名古屋駅から1時間26分。大阪難波駅からは58分。どちらも日帰りのおでかけにぴったりな距離です。

「江戸川乱歩ゆかりの地」三重県名張市編

・江戸川乱歩像
・名張市立図書館
・宇流冨志禰神社
・清風亭
・江戸川乱歩生誕地碑

駅前では江戸川乱歩像がお出迎え!

近鉄名張駅東口を出ると「江戸川乱歩像」がお出迎え。乱歩さんもマスクを着用していますね。

間違って西口に出てしまったという場合は、連絡通路があるのでご安心ください。

像の高さは1.8m。台座を含めると2.9mもあります。

江戸川乱歩の60代の姿を等身大で再現。晩年のトレードマークともいえるベレー帽を被り、右手に本を抱えています。

【江戸川乱歩像】
所在地:三重県名張市平尾2961
Googleマップ

まずは江戸川乱歩コーナーがある「名張市立図書館」へ行ってみましょう。

 

江戸川乱歩について学ぼう!「名張市立図書館」

名張駅東口から徒歩5分ほど。「名張市立図書館」にやってきました!館内には「江戸川乱歩コーナー」があり、江戸川乱歩に関する資料を収集・展示しています。

コーナーの入り口に書かれている「幻影城」(げんえいじょう)」とは、江戸川乱歩の推理小説評論集のこと。彼の推理小説に対する情熱と、実作者としての経験に裏打ちされた豊富な知識にあふれた評論を数多く収録。国内外を通じても第一級の評論、研究書と評されています。

壁面には江戸川乱歩が名張を訪れた際のスナップ写真が展示されていました。展示ケースには、愛用していたマントや複製原稿なども。

江戸川乱歩の代表作も読めるので、ぜひ散策の最初に訪れてみてくださいね!

【名張市立図書館】
住所    :三重県名張市桜ヶ丘3088番地156
電話番号  :0595-63-3260
開館時間  :9:30〜19:00
https://www.nabari-library.jp/

 

江戸川乱歩が選挙の応援演説で訪れた「宇流冨志禰神社」

歩くこと10分ほど。「宇流冨志禰(うるふしね)神社」にやってきました。

主祭神である宇奈根命(うなねのみこと)は水、穀物の神。「元伊勢※」伝承の地と伝わるスポット、市民にお春日さんと親しまれている神社です。

この神社は江戸川乱歩が名張に里帰りするきっかけになった場所なんです。

※元伊勢は、三重県伊勢市に鎮座する伊勢神宮が、現在地へ遷る以前に一時的にせよ祀られたという伝承を持つ神社・場所。

1952年(昭和27年)に江戸川乱歩はこの場所で選挙の応援演説を行いました。

彼にとって生まれ故郷の名張は、生後まもなく転居したせいもあって、“見知らぬふるさと”でした。ですが、この帰郷がきっかけとなり、生誕地碑の建立が計画されました。

【宇流冨志禰神社】
住所:三重県名張市平尾3319番地
http://urufushine.jp/

レトロなアーケード商店街「上本町サンロード」を通って、西側のエリアへ。

 

江戸川乱歩ゆかりの老舗料亭「清風亭」でランチタイム

ランチは乱歩ゆかりの老舗料亭「清風亭(せいふうてい)」に行ってみることに。

1914年(大正3年)創業、うなぎ料理が中心の川魚専門店です。趣のある建物は明治末の建物と言われているのだとか。

多くの作家たちに愛されてきた「清風亭」。

文人ゆかりの館として、店を訪れた著名な作家たちのゆかりの品々が展示されています。江戸川乱歩が店で過ごしている様子がわかる写真や、その場で書き残した色紙などが展示されていました。

1番人気だという「まむし丼」をいただいてみました。創業から継ぎ足して守ってきた秘伝のたれがたっぷりとかけられています。

この日は残念ながら食べられませんでしたが、江戸川乱歩の好物は、輪切りにした鯉を、味噌汁で煮た味噌煮込み料理「鯉こく」。100年以上変わらぬ味を受け継いできた名物料理です。乱歩が愛した味をぜひ味わってみてくださいね!(※「鯉こく」は事前予約が必要とのことでした)

【清風亭】
住所    :三重県名張市鍛冶町91
電話番号  :0595-63-0050
営業時間  :11:00〜14:00
16:30 〜19:00入店21:30まで(日・祝 〜18:00入店 20:30まで)
http://www.seifutei.com/

 

ひやわいを通って、江戸川乱歩生誕の地へ

乱歩生誕地碑へは「ひやわい」を通っていくのがおすすめ!

名張地区では、建物と建物の間の路地空間を「ひやわい」と呼ぶんです。陽のあたるあわいさ(間)「ひあわいさ」が語源が語源と言われています。

 

乱歩夫妻も除幕式に参加した「江戸川乱歩生誕地碑」

冒険気分で「ひやわい」を進んでいくと、「乱歩生誕地碑広場」にたどり着きました。

昭和30年(1955年)に名張市民の手で建立された「江戸川乱歩生誕地碑」。碑には、江戸川乱歩の略伝と代表作が記されています。

江戸川乱歩(本名平井太郎)は 明治二十七年十月二十一日 当時 名賀郡役所の書記であった平井繁男の長男としてこの地に生れた 大正五年早稲田大学を卒業 同十二年処女作「二銭銅貨」を発表 爾来多くの傑作を著わして日本近代探偵小説を創始しその分野を確立した

 1955年(昭和30年)11月に行われた除幕式は乱歩夫妻も臨席のもと、盛大に催されました。

よく見ると、街灯も乱歩デザイン!乱歩ファンなら一度は訪れたい、名所ですね。

【乱歩生誕地碑広場】
住所:三重県名張市本町209
Googleマップ

 

江戸川乱歩に想いを馳せながら、名張の街を散策

名張の街を散策していると、江戸川乱歩の随筆『ふるさと発見記』にも登場する名張の景色に出会うことができます。

・名張の町そのものも美しい。四方を遠山にかこまれ、大火にあっていないと見えて、昔ながらの城下町の風情を残している。

 ・町を歩いていて古風な「杉の丸」の造り酒屋の看板に出会ったのも懐かしい。

・町の中にも大きな溝といってもよいような、すき通った水の小川が、町屋の軒に沿って流れている。

 ・きれいな小川は、実にのどかな物懐かしい風情のものである

江戸川乱歩がみた景色が今も色濃く残る、名張の街。江戸川乱歩に想いを馳せながら、ゆったりと巡ってみてくださいね。

 

名張土産には「乱歩ぱい」がおすすめ!

最後に乱歩ファンにおすすめなお土産をご紹介します!

御菓子司さわ田の「乱歩ぱい」。つぶあんとかぼちゃあんの2種類で、どちらもほどよい甘さのパイ饅頭です。徒歩での散策の場合は「本店」は少し距離があるので、「イオン名張店」が便利ですよ。

【御菓子司さわ田】
https://okashisawada.com/

 

これにて、ゆかりの地ぶらりは終了です。

乱歩ゆかりのスポットをめぐりながら、名張の文化や風情を楽しんでみてくださいね。

 

【イベント情報】
2022年春、明治村謎解きアトラクションの新シリーズとしてがスタート!ミステリー小説や推理小説が好きな人は楽しめるはず。

明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~本格ミステリーの世界へようこそ~」

企画展「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生~明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで~」

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