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企画展「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生〜明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで〜」に行ってきました!

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2022/04/29

企画展「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生〜明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで〜」に行ってきました!

メイジノオト編集部

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メイジノオト編集部

企画展「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生〜明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで〜」が明治村にて開催中です。

明治時代に三重県名張町(現・名張市)で生まれ、学生期の大半を名古屋市で過ごし、日本の探偵小説を確立した探偵小説家・江戸川乱歩。本展覧会では、日本における探偵小説のルーツや江戸川乱歩の作品・生涯などが紹介されています。

今回は企画展の見どころをご紹介していきます!

企画展が開催されているのは、2丁目にある「千早赤阪小学校講堂」。正門からがアクセスしやすいですよ!

日本を代表する探偵小説家・江戸川乱歩(本名 平井太郎、1894~1965)は、明治27年に三重県名張町(現 名張市)に生まれ、明治30年から明治45年まで少年時代を家族とともに愛知県名古屋市で過ごしました。

本展覧会では、乱歩の少年時代である明治・大正時代における探偵小説の誕生と受容層の拡大、蟹江町出身の医師・作家であった小酒井不木(1890~1929)との交流や、平井太郎少年のいた明治時代の名古屋の様子、大正から昭和にかけての作家・乱歩の著作を、書籍や関連資料で紹介しています。

「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生〜明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで〜」

 

開催日:2022年3月19日(土)〜6月26日(日)

時間 :10:00〜16:30

場所 :千早赤阪小学校講堂内

料金 :企画展通常入場券:300円 ※中学生以下無料

企画展寄附付き入場券:800円 ※オリジナルポストカード付き

https://www.meijimura.com/event/p7559/

企画展レポート

第1章 探偵小説、大流行―海外小説の翻訳と創作小説の登場

第2章 明治の名古屋

第3章 探偵小説家「江戸川乱歩」誕生

第4章 江戸川乱歩の傑作・名作

 

本展は全4章で構成されています。

 

まずは第1章「探偵小説、大流行―海外小説の翻訳と創作小説の登場」へ。

夏目漱石などの文豪たちも「探偵小説」を書いていた!?


『傀儡師』より「開化の殺人」芥川龍之介著|新潮社|大正7年(1918)博物館明治村蔵


『彼岸過迄』夏目漱石著|明治45年(1912)博物館明治村蔵

日本に欧米のミステリーが入ってきたのは、幕末から明治初期にかけてのこと。

 

第1章では、欧米発のミステリーに影響を受けた、黒岩涙香らを中心とする明治・大正の日本の「探偵小説」が紹介されています。

 

このコーナーで展示されているのは、江戸川乱歩が旧蔵していた書籍(立教大学所蔵)。少年時代の乱歩が夢中になって読んだ本の数々が展示されています。

 

推理小説が分類される「大衆文学」とは対照的な、谷崎潤一郎、芥川龍之介や夏目漱石といった純文学作家たちも、実はミステリーの手法を取り入れた作品を残しているんですよ。

 

 

【関連記事】夏目漱石や芥川龍之介も!?明治時代の文豪たちが書いたミステリー小説とは

https://www.meijimura.com/meiji-note/post/rampo-mystery-bungo/

 

 

少年時代の江戸川乱歩が過ごした、明治時代の名古屋


続いての章では、明治時代の名古屋が紹介されています。

 

江戸川乱歩は、小学生から中学生時代を名古屋で過ごしていました。御園座に映画を観に行ったり、鶴舞公園で開催された博覧会に足を運んだり。

 

名古屋の街の歴史と乱歩の著作とを並行して読むと、乱歩が実によく名古屋時代に目にしたものや体験、思い出を作品に活用していることがわかってきます。

 

乱歩が名古屋人であったことをご存知なかった方も多いのではないでしょうか?

 

明治時代の名古屋市内各所の写真も展示されています。今とは全く違う街の風景もぜひご覧ください。

 

探偵小説家「江戸川乱歩」誕生


江戸川乱歩愛用品(ベレー帽|眼鏡|万年筆|原稿用紙|名刺) 鳥羽みなとまち文学館「江戸川乱歩館」寄託 個人蔵


貼雑年譜 9冊のうち①「明治27年〜昭和3年」(複製)江戸川乱歩 ②「昭和4年〜昭和15年」(複製)江戸川乱歩
立教大学図書館蔵

江戸川乱歩が短編小説『二銭銅貨』で小説家としてデビューしたのは大正12年のこと。小説家になるまで、輸入会社や造船所、公務員など10以上もの職業を転々としていたというのには驚きました。

本章では、江戸川乱歩愛用品や乱歩自作の自分史「貼雑年譜(複製)」などが紹介されています。

また8mmフィルム撮影やその編集にこっていた乱歩が自分で撮影したホームビデオも上映しており、人間乱歩を感じることもできます。

また、乱歩と交友関係にあった小酒井不木(愛知県海部郡蟹江町出身の医師・探偵小説家)や、岩井準一(三重県鳥羽市出身の民俗研究家・画家)も紹介されています。

会場では、蟹江町が製作している小酒井不木のミステリー「死体蝋燭」「安死術」(両作とも堤幸彦監督協力のショートムービー)も上映中です。

2021年秋に火災により大きな被害を受けた「江戸川乱歩館(三重県鳥羽市・鳥羽商工会議所)」から特別にお借りした岩井準一関連の資料も展示されています。

「江戸川乱歩館」の厄災により公開できなくなってしまった資料の一部を、この機会にぜひご覧ください。


「スケッチブック」岩井準一 大正15(1926)年〜昭和11(1936)年頃 鳥羽みなとまち文学館「江戸川乱歩館」蔵


「NOTE BOOK」岩井準一 大正15(1926)年〜昭和11(1936)年頃 鳥羽みなとまち文学館「江戸川乱歩館」蔵

「江戸川乱歩館」での被災をまぬがれた、岩田準一のスケッチブックやスクラップブックを初公開しています。

金城学院大学とのコラボレーション展示「江戸川乱歩の傑作・名作」


とても印象的だったのが、金城学院大学とのコラボレーション展示「江戸川乱歩の傑作・名作」。

金城学院大学文学部・同大学大学院文学研究科 小松史生子教授のゼミ生たちが、江戸川乱歩の傑作短編・長編21作について、作品のみどころを20代の女性読者視点で紹介しています。

江戸川乱歩の作品に興味がわくこと、間違いなし!

江戸川乱歩作品・「江戸川乱歩賞」受賞者作品が自由に読めるコーナーも!

 

 

オリジナルポストカード付き
「江戸川乱歩館」復興支援キャンペーンを開催中!


※デザインはお選びいただけません

2021年に発生した火災により大きな被害を受けた江戸川乱歩館(三重県鳥羽市・鳥羽商工会議所)。大切な資料などが焼けてしまうなど、今でも関係各者が発掘に尽力をしています。

 

そこで本企画展開催に伴い、明治村では復興支援キャンペーンを実施中です。オリジナルポストカード付きの「企画展寄附付き入場券」を発売。企画展受付には、同主旨での募金箱も設置しています。(※こちらへ募金いただいた方にも、500円につき1枚オリジナルポストカードを進呈いたします。最大5枚まで。)

 

小学校の図書館にもあった江戸川乱歩少年探偵シリーズの表紙から厳選されたポストカードのデザインは、懐かしさがありますよね!

 

※寄附付き入場券としてお預かりしたご有志を江戸川乱歩館の再建および資料発掘・復元にお役立てすべく、お渡しいたします。


先着で便箋をプレゼント中(※なくなり次第終了)

明治村では「江戸川乱歩の不完全な事件帖〜本格ミステリーの世界へようこそ〜」も開催中です。

 

江戸川乱歩がお好きな方、ミステリーがお好きな方、謎解きがお好きな方は、ぜひ足を運んでみてくださいね!

 

 

 

「『犯人は誰だ?』謎解きの誕生〜明治・大正の探偵小説から江戸川乱歩まで〜」

 

開催日:3月19日(土)〜6月26日(日)

時間 :10:00〜16:30

場所 :千早赤阪小学校講堂内

料金 :企画展通常入場券:300円 ※中学生以下無料

企画展寄附付き入場券:800円 ※オリジナルポストカード付き

 

https://www.meijimura.com/event/p7559/

 

▼特設サイトはこちら

https://www.meijimura.com/lp/spring2022/#rampo_kikakuten

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