【横浜レトロ散歩】おすすめレトロ建築10選

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おでかけ

2023/11/13

【横浜レトロ散歩】おすすめレトロ建築10選

メイジノオト編集部

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江戸時代末の黒船来航より開港し、西洋文化が広がるきっかけの地となった横浜市。

「キング」「クイーン」「ジャック」の横浜三塔をはじめ、横浜を象徴するスポット「横浜赤レンガ倉庫」、横浜の歴史的建造物に指定されている「ホテルニューグランド本館」など、多くの歴史的建造物が今も街に残されています。

今回は桜木町駅をスタート地点とし、「横浜レトロ散歩」をお届けします。

 

横浜レトロ散歩 おすすめコース

<スタート>桜木町駅

↓ 徒歩約5分

旧横浜船渠第一号ドック|1898年(明治31)

↓ 徒歩約9分

旧横浜銀行本店別館(元第一銀行横浜支店)|1929年(昭和4)

↓ 徒歩約3分

神奈川県立歴史博物館|1904年(明治37)

↓ 徒歩約12分

赤レンガ倉庫|1号倉庫:大正2年(1913)、2号倉庫:明治44年(1911)

↓ 徒歩約1分

新港橋梁|大正元年(1912)

↓ 徒歩約5分

横浜税関本関庁舎(横浜三塔・クイーン)|1934年(昭和9)

↓ 徒歩約2分

神奈川県庁本庁舎(横浜三塔・キング)|1928年(昭和3)

↓ 徒歩約2分

横浜市開港記念会館(横浜三塔・ジャック)|1917年(大正6)

↓ 徒歩約13分

ホテルニューグランド本館|1927年(昭和2)

↓ 徒歩約5分

<ゴール>横浜中華街

 

旧横浜船渠第一号ドック|1898年(明治31)

横浜船渠株式会社 エアー・コンプレッサー(1918年|ニューマチック・ツール社(アメリカ)製)

横浜みなと博物館

まずは桜木町から徒歩5分ほどの場所にある「日本丸メモリアルパーク」へ。

国の重要文化財である「帆船日本丸」と、横浜港をテーマにした博物館「横浜みなと博物館」があります。

ぜひ注目していただきたいのが、「帆船日本丸」が展示されている「旧横浜船渠第一号ドック」です。

1898年(明治31)、横浜船渠(後の三菱重工業)が船の修繕用の船渠(ドック)として建設。1982年(昭和57)までの83年間に、数千隻の船の修理を行いました。横浜港の歴史上でも重要な土木構造物として、2000年(平成12)に国の重要文化財に指定されました。

【旧横浜船渠第一号ドック】
住所:横浜市西区みなとみらい2-1-1
https://www.nippon-maru.or.jp/nipponmaru/no1-dock/

 

旧横浜銀行本店別館(元第一銀行横浜支店)|1929年(昭和4)

続いては、「旧横浜銀行本店別館(元第一銀行横浜支店)」へ。

1929年(昭和4)に「第一銀行横浜支店」として建設。1980年(昭和55)からは「横浜銀行本店別館」として使用されました。

設計は当時の銀行建築の大家・西村好時(にしむらよしとき)氏。 横浜市の認定歴史的建造物に指定されています。

建物は古典主義様式の銀行建築。トスカナ式円柱が並んだ、半円形のバルコニーが特徴的で、2・3階部分が吹き抜けになっています。

【旧横浜銀行本店別館(元第一銀行横浜支店)】
住所:神奈川県横浜市中区本町6-50-1

 

神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店)|1904年(明治37)

馬車道駅から徒歩で1分ほどの場所にある「神奈川県立歴史博物館」。博物館の旧館部分は、1904年(明治37)に横浜正金銀行本店として建てられ、国の重要文化財に指定されています。

設計を手がけたのは、明治建築界の巨頭・妻木頼黄(つまきよりなか)氏。地上3階地下1階建ての建物は、外壁に石材を使用した煉瓦造りです。正面の巨大なドームが特徴で、ネオ・バロック様式とされる威厳ある外観を構成しています。

「かながわの文化と歴史」をテーマとした常設展と、年に数回の特別展を開催しています。

【神奈川県立歴史博物館】
住所:神奈川県横浜市中区南仲通5-60
https://ch.kanagawa-museum.jp/

 

赤レンガ倉庫|1号倉庫:1913年(大正2)、2号倉庫:1911年(明治44)

横浜を象徴するスポット「横浜赤レンガ倉庫(正式名称:新港埠頭保税倉庫)」。「新港埠頭」の造成にともない明治末期から大正初期に建てられ、国の保税倉庫として利用されていました。

設計は先ほどご紹介した「神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行本店)」も手がけた、妻木頼黄(つまきよりなか)氏です。

館内には、「横浜赤レンガ倉庫」の歴史に関する展示もあるので要チェック。

建物の注目ポイントを少しだけご紹介します。

「横浜赤レンガ倉庫」のレンガはすべて国産品で、2号倉庫だけでも318万個近く使用されています。そのレンガのところどころに「木レンガ」がはめ込まれています。これは修繕工事の際に、釘などを打ちやすくするためなのだとか。

ぜひ探してみてくださいね!

続いては「コルゲート天井(屋内天井)」。1号館の階段室、2号館1階、2階には、ドイツ製の波型鉄板「コルゲート天井」が使われています。

そして通路の床部分もこんな展示が!ぜひ足を止めてみてくださいね。

【横浜赤レンガ倉庫】
住所:神奈川県横浜市中区新港1-1

 

新港橋梁|1912年(大正元年)

「赤レンガ倉庫」から「日本大通り」駅方面に向かう途中にあるのが「新港橋梁」。大正元1912)年に建造された、貨物線(横浜臨港線)の鉄道橋です。

橋上路面は、かつてこのルートを通っていた線路をモチーフにした意匠が施されています。

 

横浜税関本関庁舎(横浜三塔・クイーン)|1934年(昭和9)

ここからは「横浜三塔」の建物を巡っていきます。

まずは横浜三塔のひとつ「クイーンの塔」として知られる「横浜税関本関庁舎」。ロマネスク様式をはじめ、さまざまな西洋建築様式が混在している建物です。ベージュの磁器タイルに、緑青色のドームエレガントな雰囲気が印象的。

1階にある資料展示室「クイーンのひろば」では、開港からの横浜港・横浜税関の歴史が学べます。

【横浜税関本関庁舎】
住所:神奈川県横浜市中区海岸通1-1

 

神奈川県庁本庁舎(横浜三塔・キング)|1928年(昭和3)

続いては、キングの愛称で親しまれている「神奈川県庁本庁舎」。スクラッチタイルと幾何学模様の装飾からなる外観が特徴です。

五重塔を思わせる塔の部など、日本と洋風建築の調和を感じられる建物(帝冠様式)で、1996年(平成8)には国の登録有形文化財に登録されました。

平日は6階の歴史展示室と屋上展望台が見学可能なので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。映画やドラマの撮影もよく行われているので、見た事があるという方もいるはず?!

【神奈川県庁本庁舎】
住所:神奈川県横浜市中区日本大通1
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/rb2/cnt/f380088/index.html

 

横浜市開港記念会館(横浜三塔・ジャック)|1917年(大正6)

横浜三塔のラストは「ジャック」と呼ばれ、シンボリックな時計塔を有する「横浜市開港記念会館」。建築様式は、赤レンガと白い花崗岩を積み上げた「辰野式フリークラシック」です。

1917年(大正6)に完成した創建当時のままの姿を維持しつつ、現在は国の重要文化財に指定され、横浜中区公会堂として利用されています。

【横浜市開港記念会館】
住所:神奈川県横浜市中区本町1-6

 

ホテルニューグランド本館|1927年(昭和2)

少し足を伸ばして元町・中華街駅エリアへ。

ぜひ立ち寄りたいのが1927年(昭和2)創業、横浜を代表するクラシックホテル「ホテルニューグランド本館」。

本館は横浜の歴史的建造物に指定されており、経済産業省の近代化産業遺産にも認定されています。

コーヒーハウスやレストランもあるので、ちょっとひと休みにも◎

【ホテルニューグランド本館】
住所:神奈川県横浜市中区山下町10番地
https://www.hotel-newgrand.co.jp/

 

横浜中華街の歴史に触れる

横浜の観光スポットのひとつである「横浜中華街」も、実は歴史的なスポットなんです。

東門「朝陽門」の足元には、1880年(明治13)の横浜中華街の写真が展示されています。建物は現在とは異なりますが、現在の中華街大通り、開港道と道の形状は同じなのがわかります。当時、横浜外国人居留地に暮らす中国人は2,505人で、外国人全体の約64%を占めていたのだそう。

横浜中華街にある「ローズホテル横浜」2階では、「ホテル de ミュージアム 横浜中華街 歴史回廊」が開催され、横浜中華街160年の歴史を紹介しているので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

【ローズホテル横浜】
住所:横浜市中区 山下町77
https://www.rosehotelyokohama.com/

 

今回は「横浜レトロ散歩」をお届けしました。徒歩で巡れるルートになっているので、ぜひお散歩気分でレトロ建築を巡ってみてくださいね。

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