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居留地住宅の発展が一度でわかる

長崎居留地二十五番館

長崎に3ヶ所あった居留地-東山手、南山手、大浦-のうち南山手二十五番地にあった建物です。
本館は三方にベランダをめぐらし、各室に暖炉を設けるなど、典型的な居留地住宅です。本館の外部に開く窓はすべて上げ下げ窓で、鎧戸が付きます。
本館完成から20年後、本館とは別の棟梁によって右奥に別館が増築。和室も取り込んではいますが、外観は本館に合わせて下見板張りの洋風に仕上げられています。

建設年 本館:明治22年(1889) 別館:明治42年(1909)
村内所在地 3丁目31番地
旧所在地 長崎県長崎市南山手町
文化財種別 登録有形文化財
登録年 平成15年(2003)
解体年 昭和41年(1966)
移築年 昭和41年(1966)

目次 - Index -

    鑑賞ポイント

    ポイント01|建具廻りや造作における塗装技術の復原

    木目塗りとは、木の木目を塗装により描く技法のこと。平成31年(2019)竣工の保存修理時の調査で明治時代の木目塗りが発見されました。扉には、中杢(なかもく)や笹杢(ささもく)といった希少杢目の木目塗りが施されていたことがわかりました。保存修理では、これらの技法を忠実に復原しています。

    Check!

    平成31年竣工の保存修理時、本館の暖炉枠塗膜の下層から当初の紅溜(べにだめ)漆仕上げが発見されました。保存修理では、これにならいカシュー漆で塗装を施しました。

    ポイント02|別館に見る和洋折衷

    別館は、本館建設から20年後に増築されました。一見すると本館と大差がないようですが、別館には付書院を備えた床の間や縁側が取り付く座敷が併設されるなど、和風の要素が見られます。

    ポイント03|屋根瓦に施された目地漆喰

    桟瓦葺きの屋根に筋状に盛った目地漆喰により、屋根が白く輝きます。本来は強風による瓦のめくれ上がりを防ぐ目的がありましたが、後にそれが意匠化したものと考えられます。九州や沖縄地方の瓦葺きの建物によく見られる工法です。

    Check!

    本館主屋は全面、本館下屋と別館は屋根面の周囲に目地漆喰が施されています。

    移築秘話

    移築決定から竣工まで8ヶ月!

    昭和41年(1966)4月に明治村への移築が決まり、同年末には移築が完了しました。解体の過程で部材に見つかった痕跡を根拠として、間仕切り壁や開口部の復原も行っています。

    当初の立地条件を意識して明治村での敷地が選ばれています

    長崎湾を望む南山手外国人居留地の立地条件にならい、明治村では入鹿池を眼下に望む高台が敷地として選ばれました。アプローチの石敷きや側溝なども、現地のものが用いられています。

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    建造物

    神戸の山手に建てられたいわゆる異人館。創建当初は外国人の住居でしたが、明治29年(1896)から日本人増田周助氏の所有となりました。その後再び外国人の手に渡り、フランス人貿易商フェルナン・ブルムが住みました。
    主屋には二面にベランダが廻り、鎧戸付きの出入口や掃き出し窓が開きます。付属屋の室内は日本間で、窓の一部が和風になっていますが、全体は洋風にまとめられ、別館1階は使用人の住居にあてられました。主屋と付属屋を組み合わせた構成は、神戸西洋館の典型とされます。

    神戸山手西洋人住居

    重要文化財 / 建造物

    品川燈台は観音崎(神奈川県)、野島崎(千葉県)につぎ明治3年(1870)に点灯された灯台。品川沖の第ニ台場の西端に建てられました。石油による光で100燭光(光の強さの単位)、光源の高さは地上から19尺(約5.8m)海面上52尺(約16m)、光の届く距離は約18kmと記録されています。
    初期の洋式灯台は外国の技術援助によって造られ、品川燈台はフランス人技師ヴェルニーによって設計され、レンズや金属部をフランスから輸入しました。
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    北里研究所はドイツでロベルト・コッホに師事し、細菌学を研究した北里柴三郎博士が伝染病の研究所として創立したものです。
    この建物は、博士自身が学んだ研究所にならい、ドイツ・バロック風を基調とし、腰折れ屋根やドーマー窓が特徴です。細部には幾何学をモティーフとした意匠も見られ、新しい時代のデザインの影響も見え隠れします。
    顕微鏡による観察を良好な条件で行えるよう、光の変化が少ない北に面して部屋が設けられていました。

    北里研究所本館・医学館

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