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和洋の意匠が大胆に織り込まれた学校建築

三重県尋常師範学校・蔵持小学校

この建物は当初、小学校教師の養成を目的とする三重県尋常師範学校の本館として津市に立てられ、その後、昭和3年(1928)名張市に移築されて蔵持小学校として使われました。左右対称形のE字型の校舎の一部、特色ある中央玄関部と右翼の2教室のみが移築されました。
建物は、木造2階建て、桟瓦葺きで、外壁は玄関部が漆喰塗り、教室部分は下見板張りになっています。設計者は、三重県庁舎(1丁目13番地)と同じく清水義八。玄関のアーケード、2階に設けられたベランダ、教室部の窓などに洋風建築の特徴が見られます。

建設年 明治21年(1888)
村内所在地 1丁目3番地
旧所在地 三重県名張市蔵持
文化財種別 登録有形文化財
登録年 平成15年(2003)
解体年 昭和47年(1972)
移築年 昭和48年(1973)

目次 - Index -

    鑑賞ポイント

    ポイント01|和と洋を取り混ぜた意匠の数々

    屋根は桟瓦葺き、中央棟前後の入母屋破風(はふ)は和風の植物彫刻で縁取ったもの。破風の中央部に懸魚様(げぎょよう)のような飾りを吊り、その中心に菊の御紋章を掲げています。軒先の持ち送り、胴蛇腹下の小壁の飾り板、玄関ポーチと背面1階廊下のトスカナ式列柱、玄関ポーチの三心アーチとその装飾など、和風と洋風を自在に取り混ぜたデザインは必見!
    特に、正面鬼瓦、三心アーチ下端の受けなどは、寺社で用いられるような細部の意匠に似ています。

    Check!

    玄関部と1階廊下にトスカナ式円柱を配し、入母屋破風とポーチ三心アーチを植物意匠で飾っています。

    Check!

    玄関ホール奥から2階への階段口の柱は、1本だけ異質な柱です。フルーティング(溝彫り)が施され、柱頭にはアカンサスを模した葉飾りが付いています。

    ポイント02|懐かしさあふれる教室

    黒板に教壇に教卓、それに小学生サイズの椅子と机。懐かしい小学校の教室が再現されています。

    移築秘話

    三重県津市から名張市を経て明治村へ

    昭和3年(1928)、新校舎建設のため三重県多賀郡蔵持村(現 名張市蔵持町)に売却・移築されて蔵持小学校となりました。さらに昭和47年(1972)、蔵持小学校の新校舎建設のため取り壊しが決まり、明治村に移築されることになりました。同年に解体輸送し、昭和48年(1973)3月18日に展示公開。移築にあたっては、特色ある中央玄関部分と右翼の二教室分のみ建築保存しています。

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    重要文化財 / 建造物

    三重県令(現在の知事)岩村定高の発案による洋風県庁舎。明治13年(1880)には明治天皇も行幸され、昭和39年(1964)まで使用されました。明治政府が急速に地方行政の整備を進めると県令はこのような洋風庁舎を新築することが多くなりました。三重県庁舎は、間口が54mに及ぶ大きな建物で、玄関を軸に左右対称となっており、正面側に2層のベランダがめぐらされています。 中央に玄関と車寄を置き、前面にベランダをつけて左右対称とする構成は、明治9年(1876)に建てられた内務省庁舎にならったもので、明治初期の木造官庁舎の典型といえます。
    設計者は当時、県の土木掛にいた大工の清水義八。清水はその後、同市内に造られた三重県尋常師範学校・蔵持小学校(1丁目3番地)も手がけました。

    三重県庁舎

    常設展示

    この展示室では、博物館明治村が所蔵している明治時代から昭和時代にかけて使用された"くらしの道具"の変遷を知るだけでなく、実際に触れたり、体験できます。
    明治時代はどんなくらしをしていたのでしょうか?
    SDGsが声高に叫ばれる現在につながるものがみえてくるかも?!
    明治時代の人々のくらしの知恵に学んでみるのはいかがでしょうか。

    常設展示 明治のくらし よろず体験

    建造物

    皇居造営にともない架け替えられた二重橋には、橋の西側両端に並んで4基の飾り電灯がつけられていました。明治村には、そのうちの一つが移築されています。
    飾り電灯は、高さ5.2mの鋳鉄製でドイツのHARKORT社によって製造さられました。安定した重厚な基部が軸部を支え、軸部から出た葉文様の丸鋼で出来た4本の枝が軽々と大きなグローブを吊り下げています。
    飾り電灯の周りを囲む鉄柵には、二重橋とそのたもとにあった唐草模様の鋳鉄製欄干を利用しています。

    二重橋飾電燈

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